コンピュータ 一覧

枯渇時計

佐野は無事です。
国内の流通網がかなり被害を受けたので、佐野の関係している同人誌の資料に遅延が発生しています。大手では国会図書館東京本館の利用制限、CiNii等の国立情報学研究所が提供しているサービスの全面停止などが発生しています。

インターネット上でも地震の話題で溢れ返っています。
そんな中、ひっそりと重大イベントが発生しました。地震前はIPv4のJPNICにおける枯渇のXデーは8月15日近辺を示していた。それが、地震翌日に1ヶ月以上前倒し、さらに翌々日も1ヶ月の前倒しとなり、このエントリーを執筆している時点で5月9日を示している。
この値が正しいとすると、世界のユーザーにIPv6への以降を喚起すると「World IPv6 Day」である6月8日(UTC)より早く日本では枯渇を迎える。
日本が属しているRIRにはIP需要が活発なインドや中国が含まれているので、大幅に値が動くことがあるが、個人的に今回の動きは大きい気がする。
実際問題として、個人レベルでは枯渇を迎えたからといって突然何かが起こる分けではない。
自宅でサーバを運営している自分には枯渇は少しは影響を受ける。枯渇後にネットで起業する場合はそれ相応の困難を伴う。

だが、いくら短期的には影響が個人ユーザーには少ないと言われても、IPv4の世界で生活する事は本質的にはネットワークに囲まれて生活する限り問題の先送りである。
IPv6への啓発の意味を込めて、ページの左側に枯渇時計を設置した。
今回のXデーの大幅な前倒しは誤報であることを祈りながら。


StumblerPlusの導入

標準でCydiaからインストールされるパッケージには不具合があり、iOS4.1以降の環境では実行できない。
この不具合を解決するために、手動でパッケージの再インストールが必要となる。
以下、個人的な覚書。

こちらのサイトから適当なパッケージ(ex.StumblerPlus-1.2rev2.tar.gz)をダウンロードする。
afc2addを適用したi-FunBox等のアプリを利用して、/Applicationsにコピーする。
以下のコマンドをターミナルから実行する。

# cd /Applications
# mv StumblerPlus.app StumblerPlus.app.BAK
# tar zxf StumblerPlus-1.2rev2.tar.gz
# exit

以上。


iOS4.2.1の脱獄備忘

先月位から、iOS4.2.1の紐無しJailbreakを可能にするGreenpois0nがリリースされた。
そろそろ、先人たちの報告も挙がってきつつある状況になったので、脱獄してみた。

当初、Greenpois0n+TinyUmbrellaの環境でBB1.59を維持したまま脱獄する予定だった。しかし、途中のブートシーケンスで問題が発生するらしく、何度やっても終わらない。
仕方なく、Sn0wbreezeでカスタムファームウェアを作り、復元する。こちらは問題なく一回で脱獄成功。iPhone4の設定画面でバージョン4.2.1の表示とBBの1.59.00を確認して母艦から残りのデータをリストアする。一応、こちらが脱獄後のスクリーンショットである。
が、バックアップしたデータに不具合があり、一部アプリの固有データとSMSが復元できなかった。古い半年前のデータなら復元可能だったが、復元しても実質的に意味を成していないので、諦めた。

後はいつもの手動管理のデータを同期させたり、Cydiaを入れたりというお決まりの作業。いiOS4.1の段階で手動インストールが必要だったMobileTerminalとStumblerPlusは今回も手動でインストールした。

バックアップしたデータの引継ぎに一部失敗して、当たり前だがバックアップは確実にという教訓を得た。


iOS4.1の脱獄備忘

iOS4.1がLimera1n等の脱獄ツールの発表で脱獄できるようになった。

だが、相変わらず、i-fun boxのバグは直っていないようで、脱獄直後では、脱獄済みにも関わらず、「未脱獄」と表示される。
また、mobile terminalがcydiaから導入しても、強制終了し利用することは出来ない。
このままでは都合が悪いので、これを修正する方法を個人的な備忘として記録を残しておく。

1.デバイス側にcydiaを予めインストールしておく。
2.cydiaからafc2addをインストールして、本体を再起動する。
3.USBに接続してi-fun boxを再起動する。

1.この辺りからmobile terminal本体をダウンロードする。
2.解凍してできたフォルダをi-fun box等転送ソフトを利用して、/private/var/stash/Applicationsにコピーする。
3.cydiaからパーミッションを変更するツール(iCommander等)を利用してコピーしたフォルダ以下ファイルやフォルダのパーミッションを755に変更する。

これで、iPhoneから直接シェルコマンドを打つことができるようになる。
最近は大分、脱獄に要するレベルが下がってきて、当たり前のようになっている脱獄行為。だが、雑誌などを興味半分で読んでいると、rootやmobileのアカウントのパスワードを変えていない人が結構いるのではないかと思うと、背筋が凍る。


電子自炊と代行業務の損益分岐点(自炊代行の場合)

昨日のエントリーの続き、初期投資の代行編である。

といっても、自炊代行はほとんど初期投資が不要である。精々、発送に使う梱包用品位だ。
最近はスキャナ搭載の複合プリンタが売れているので、表紙や帯は送らず、自宅でスキャンしpdfを編集して結合、というのも悪くない。

ここで終わってしまっては中身の無いエントリーとなるので、適当に思いついた事を書いてみる。
代行の単価はOCRとファイル名変更オプション込みで200円位とかなり安い。
よって、自炊を自分でやる場合との差において重要な役割を占めるのが、OCRやファイル名変更などオプションを付ける本の割合とスキャン依頼本の送料である。例えば、OCR+高解像度(600dpi~1200dpi)+ファイル名変更+スキャン済み書籍返送などというオプションを大量につけると一冊あたり800円程度まで上がる可能性がある。
佐野の蔵書の場合、絶版本や専門分野の本といったもう入手するチャンスが無い本が結構あるので、このようなオプションを付けざる得ない。さらに貴重本は裁断無しで、本にほとんどストレスがかからないオーバーヘッドスキャン(上向きスキャナ)も検討しているが、残念ながら法人向けばかりで、個人では相手にしてもらえない。


電子自炊と代行業務の損益分岐点(自家自炊の場合)

最近、書籍を電子化する自炊と呼ばれる行為が流行っている。
Kindle3が日本語に対応しつつあったり、iPadが発売されたことがその背景にあるという。
しかし、自炊を行うには専用スキャナや裁断機の導入がほぼ必須であり、数万円の資金の投入が必要であった。近頃、自炊したいけど機材は購入したくない、躊躇する層向けの自炊代行サービスが登場した。
ここでは、自炊を始めようとした佐野が両者の金銭的負担に関する試算(私算)を記録する。
なお、各自の蔵書はそれぞれ異なり、極めて多様である。このため、自分用という点に重心を置いて計算した私算である点に留意願いたい。

このエントリーでは、主に自炊を行う、つまり代行サービスは利用しない場合の初期費用を検討する。必要機材の選定に当たっては先行者の記録を活用し、一般的なシステムを構築した場合を想定した。

必要な機材
・ドキュメントスキャナー ScanSnap S1300 22,000円
・裁断機 プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 32,000円
・その他必要となる文房具類(クリップ、ファイルケース等) 3000円

以上が基本的な機材である。計57,000円。
スキャナーで作業効率の高速化を視野に入れるなら、上位機種のScanSnap S1500 FI-S1500(41,000円)が良いだろう。こちらは光学系の向上と超音波式紙重なりセンサーの搭載がある。また、高解像度でのスキャン速度が大幅に向上されているので、和文OCRやグラビア印刷など高解像度が要求される場面が多い人はこちらを選択するのも一考だ。
また、多少裁断面の質を落としても良いというのであれば、カール事務器 ディスクカッター DC-210N(12,000円)が良さそうだ。裁断はやり直し不可な不可逆的な作業となるので、金銭的余裕があればスキャナにまわすより裁断機に投資するのも作戦かも。
極論を言えば、スキャンは思う結果が出るまで、原本を保存しておけるからだ。
以上で最大構成時76,000円、最小時37,000円となった。

なお、佐野はAdobe Acrobat9を所有しているので計算に入れなかったが、pdf化やOCRの省力化で導入の検討余地がある。(約31000円)
Acrobatは他の機材一台分が買える程、高価だが統合された処理環境はそれなりの価値はある。だが、フリーソフトでpdf化やOCRが出来ない訳ではない。ソフトを跨ぐ分、処理が厄介になったり、フリーソフト故のデメリットはある。


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