電子自炊と代行業務の損益分岐点(自家自炊の場合)

最近、書籍を電子化する自炊と呼ばれる行為が流行っている。
Kindle3が日本語に対応しつつあったり、iPadが発売されたことがその背景にあるという。
しかし、自炊を行うには専用スキャナや裁断機の導入がほぼ必須であり、数万円の資金の投入が必要であった。近頃、自炊したいけど機材は購入したくない、躊躇する層向けの自炊代行サービスが登場した。
ここでは、自炊を始めようとした佐野が両者の金銭的負担に関する試算(私算)を記録する。
なお、各自の蔵書はそれぞれ異なり、極めて多様である。このため、自分用という点に重心を置いて計算した私算である点に留意願いたい。

このエントリーでは、主に自炊を行う、つまり代行サービスは利用しない場合の初期費用を検討する。必要機材の選定に当たっては先行者の記録を活用し、一般的なシステムを構築した場合を想定した。

必要な機材
・ドキュメントスキャナー ScanSnap S1300 22,000円
・裁断機 プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 32,000円
・その他必要となる文房具類(クリップ、ファイルケース等) 3000円

以上が基本的な機材である。計57,000円。
スキャナーで作業効率の高速化を視野に入れるなら、上位機種のScanSnap S1500 FI-S1500(41,000円)が良いだろう。こちらは光学系の向上と超音波式紙重なりセンサーの搭載がある。また、高解像度でのスキャン速度が大幅に向上されているので、和文OCRやグラビア印刷など高解像度が要求される場面が多い人はこちらを選択するのも一考だ。
また、多少裁断面の質を落としても良いというのであれば、カール事務器 ディスクカッター DC-210N(12,000円)が良さそうだ。裁断はやり直し不可な不可逆的な作業となるので、金銭的余裕があればスキャナにまわすより裁断機に投資するのも作戦かも。
極論を言えば、スキャンは思う結果が出るまで、原本を保存しておけるからだ。
以上で最大構成時76,000円、最小時37,000円となった。

なお、佐野はAdobe Acrobat9を所有しているので計算に入れなかったが、pdf化やOCRの省力化で導入の検討余地がある。(約31000円)
Acrobatは他の機材一台分が買える程、高価だが統合された処理環境はそれなりの価値はある。だが、フリーソフトでpdf化やOCRが出来ない訳ではない。ソフトを跨ぐ分、処理が厄介になったり、フリーソフト故のデメリットはある。


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