どこかで内容を書いたり、弊サークルまでいらした方には説明したが、改めて。
同人誌といえば、世間的には二次創作をイメージされる。そんな中で、情報・論評サークルはマイノリティ側に属する。さらにその中の、宗教関係ともなると、コミックマーケットでさえサークル数は片手で足りるほどの過疎分野である。(註)
そんな環境の中で同人誌を作る理由を説明したい。
日本では、世界的に見てかなり厳格な政教分離の政策が行われてる。
従って、公には特定宗教を支援することは禁じてとされている。よって、公教育である小・中学校や大多数の高校では宗教は教えられない。過去の判例―所謂、目的効果基準によって、教育することが支援と解釈されるためであろう。こうして、教育の中では、宗教に絡む事象は歴史上の一事象として捉えられ、歴史教育の中に押し込められている。また、一部の宗教的要素は倫理としても扱われているが、専門教育を受けた教師が教鞭をとっていないなど、問題も多い。
その結果どうなったか。
大学で何の前提知識も持たずに、宗教と対面する機会が訪れることがある。一例を挙げれば、日本の最高学府である東京大学の一部の学生がオウム真理教にのめり混むという、頭を傾げたくなる出来事が発生する。これは少々宗教(学)を学んだ人間からすれば、別段不思議なことでもない。また、最近は若干の鎮静化を見せているとは言え、依然キャンパスカルトの問題は横たわっており、こうした大学と宗教の問題は、公教育のツケが回っている気がする。
こうした荒地と化したと譬えられる日本の宗教や精神文化への理解の一助となれば、との思いから同人活動をやっている。もちろん、当人が宗教学が好きで(対象は客観視した宗教で、必ずしも特定宗教とはイコールではない点に注意)やっているという意味も大きいのだが…。
様々な所で伝えているが、特定宗教を宣伝することを目的としては活動していないので、同人誌の表現を含め宗教の勧誘を行うことについては抑制的です。勧誘等はありませんので、安心して、サークルスペースまでお越しください。
註:
神道や仏教などの特定宗教に限定した場合はジャンル違い(訪問記など)を含めれば2ケタはいくだろうが、流石に100は超えないだろう。