WD製HDD、RMAの顛末(前編)

ハードディスクの故障は突然起こる、という話を聞く。
確かに佐野も今まではそのような、感触を持っていた。ところが、今回のハードディスクの故障はS.M.A.R.Tの値が事前に故障警報を出していた。突然死ではなかった訳だ。

幸いか、認識しなくなったHDDはWDによるRMAの対象だったので、最寄の窓口であるシンガポールまで送り、交換した顛末である。

今回、輸送手段としてEMSを使用した。国際便としては、より安いエコノミー航空便(通称:SAL便)があるが、実質トラッキングが不可(トラッキングオプションをつけるとEMSと大差ない金額)で到着まで平均して2~3週間かかる。WDの場合、RMA番号の有効期間は1ヶ月なので、SAL便を使う際には発送直前にコードを取得した方がよい。さもないと、輸送中にコードの有効期限が過ぎてしまうからだ。
また、WDではトラッキングできる輸送手段を推奨している点に注意が必要である。

WDの梱包は、WDのRMA番号を取得する際に示される関連リンクに良い例とダメな例が写真入りで載っているで、それを参考に行う。
EMSは荷物の総重量で料金が変わってくる。数グラムの超過で、一段階上の料金を取られるのもアレなので、スケールで重さを計りながら梱包するのもアリかと思われる。

WDを含めほぼ全HDDメーカー共通のルールだが、対象のHDDはESD対策されたバックに入れないと、受け取り拒否する旨があるので、対策バックに入れる。バルクで売られているHDDは、大抵は銀色の半透明なアルミ積層バックに入れられて販売されていると思うので、それを流用すれば問題ない。今回は、Amazonで扱いがある電気工具で有名なメーカーであるHOZAN製のESD対策バック(F-54-A @15.7円)に入れた。
その上で、エアーパッキンで巻き付け、ダンボール箱に納めた。輸送中の振動で動くことが無いよう、隙間をしっかり緩衝物で埋める。なお、WDはエアーパッキンを使っても問題無いとしているが、Seagateは禁止している。工具店や大き目のホームセンターでは、緩衝用のスポンジが売っているが、思いのほか高いので、洗車用や掃除用のを流用するなど各自工夫が必要だろう。
最後に、印刷して同封するよう指示された書類を一番上に入れて、封をする。なお、この書類には2ヶ所、日付と署名を記入する欄があるので忘れずに。

ダンボールの天面と側面、計3面に「RMA #********」と取得した番号を油性ペンで大きく記入し、指示された正方形のバーコードラベルを張り付ける。ラベルは輸送中に剥がれる恐れがあるので、糊よりは透明テープでラベル全体を保護するように張り付けるのがベター。
EMSのラベルの配達先はWDから指示されたアドレスを転写。都市名は空白で問題ない。
内容品はHDD又はHard disk drive、念のため型番、「In Warranty Replacement」を記入。HSコードは空欄でも問題ない。今回は内蔵HDDなので、8471.70.4065と記入。原産国はHDDの筐体ラベルに印字してある国名を記入。価格は今回はUS$100とWDからRMAの申請の際に提示されたので、そのまま記入。日本円換算合計は多分、補償の際に必要になるのだろう。発送日の為替レートから余裕を少し入れて8400円とした。内容品が危険物でない旨のチェックを入れ、署名をして完成。

EMSは宅配便扱いなので、郵便局に連絡すると自宅まで回収しに来てくれる。国内扱いのゆうパックと違い、窓口持参による料金割引のサービスはない。

以上で、前編は終わり。
後編は発送から到着まで。意外な物に化けて帰ってきたHDDについてレポートする。

追記:
WDの都合により、RMAの窓口がシンガポールからマレーシアに変更になった模様。


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